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フランス財団と磯焼け調査 筑波大下田センター和田助教

 筑波大下田臨海実験センター(下田市五丁目)の和田茂樹助教(43)が今夏、海藻などに吸収、貯留される炭素「ブルーカーボン」の全国調査に乗り出す。磯焼けの原因究明にもつながると期待される注目の調査で、海洋探査などに取り組む財団と協力。下田を含む全国各地で現地調査を実施し、ブルーカーボン生態系を解明する。
 ブルーカーボンは海藻などの光合成によって作られる有機物の一部(炭素)が海底に数百、数千年の長きにわたってとどまり、二酸化炭素を海中に隔離する働き。その生態系は海に多くの恩恵をもたらしているとされる。
 和田さんは同センターで生態系を研究しており、地球温暖化で劣化が進んでいるといわれながら、いまだ詳細が解明されていないブルーカーボン生態系の成り立ちや仕組みを知ることが温暖化対策に役立つと判断。フランスの「タラ・オセアン財団」の日本支部、国内の大学、研究機関の研究者と協力し、全国調査を決めた。
 調査は北海道から沖縄まで全国13カ所で実施する。5月から6月ごろにかけて各種海藻、海草の光合成の量、光合成で作り出される炭素が海底にどのように運ばれ、隔離されるかを調べる。調査は3年から4年間継続する。
 伊豆半島沿岸ではカジメ群落が枯れ果てる磯焼けが深刻化し、カジメを食すアワビなどの漁獲に影響が及んでいる。黒潮大蛇行が原因とされるが、黒潮の影響を直接受けない地域でも磯焼けは発生しており、正確な原因の究明と対策が急務となっている。和田さんは「磯焼け調査も行う。ブルーカーボンの宝庫である日本沿岸で今何が起きているかを調べ、何をすべきかを考える調査にしたい」と話した。
 調査にあたって現在、費用に充てるクラウドファンディングを受け付けている。

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