伊豆市にある金のテーマパーク「土肥金山」に展示されている重量250キロ、世界一の金塊が時価25億円を超え、話題を呼んでいる。金相場の価格高騰が続き連日、過去最高値を更新中だ。上昇が止まらない巨大な黄金の価格に注目が集まっている。
巨大金塊は2005年6月、三菱マテリアル直島製錬所(香川県直島町)で造られ、7月に公開を始めた。底面は長さ45センチ、幅22センチ、高さ17センチ。06年2月にはギネスブックに世界一の認定を受けた。
当初の時価は約4億円だった。価格は18年間で6倍以上に跳ね上がった。金相場は29日に初めて1グラム当たり1万円の大台を超え、30日は同1万50円、31日は同1万95円と連日、過去最高値を更新している。
土肥金山課長の国分歩さんは「価格が上がり続けて金塊が注目され、来場者が増えるのはうれしい」と述べる。一方で「金相場上昇の裏には社会不安の要素もあり、世の中に困っている人がいると思うと、手放しには喜べない」と複雑な心境を語る。
来場者は展示ケースに掲示された金塊の価格に驚きながらも、金運が上がることなどを願って手で触れたり、さすったりしている。東京都目黒区から家族5人で来た小学5年の上野和香さんは「初めて見て、大きさに驚いた。(運気アップの)御利益がありそう」と笑顔で話した。