伊東市内で新型コロナウイルスのPCR検査会場を運営してきた「アレスファーマインターナショナル」(東京都練馬区、阪口悟志社長)が、市内全域を対象に家事代行業を始めた。既存の介護保険サービスでは手の届かない掃除や買い物などを手広く代行し、“地域のなんでも屋さん”として高齢者や母親の悩みを解決する。地域人材を積極的に雇用し、市内女性が多数活躍している。
同社は調剤薬局を運営する会社で、玖須美元和田の「いで湯っこ市場」近くと伊東ショッピングプラザ・デュオ内に検査会場を開設していた。市民と接する中で「介護タクシーは行き先が限定されていて、一度の外出で用事を済ましきれない」「子どもの迎えに間に合わない」などの悩みを聞き、家事代行への参入を決めた。
同市場近くの検査会場跡地に事務所「トキドキファミリー」(安倍翼事業本部長)を構え、そこから「キャスト」と呼ばれる従業員が個人宅に出向く。キャストは市内に住む40~60代の男性3人、女性9人で、子育てや主婦の経験を生かして家事全般や子どもの迎え、犬の散歩、話し相手などを代行する。宇佐美に構えた研修所で掃除の基本やマナーも学ぶ。
安倍事業本部長は「依頼する人は『やりたくても時間や体力的にできない』と思っている人が多く、それをかなえられるのはうれしい。ヘルスケア領域で足りていないサービスを補い、誰もが暮らしやすい伊東をつくりたい」と語る。
問い合わせは平日午前9時~午後6時にトキドキファミリー〈電0557(48)6201〉へ。