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圧巻の炎ショーに歓声 大室山で山焼き 1週間遅れ―伊東

 伊東市に春の訪れを告げる大室山の「第45回山焼き」(保存会主催)が18日、行われた。風も穏やかで、時折青空がのぞく天候の下、麓に集まった市民や観光客ら約3万人(主催者発表)が迫力ある炎のショーに見入った。
 
 正午、花火の打ち上げを合図に点火した。パチパチと音を立てながら、オレンジ色の炎とともに煙が山の斜面を駆け上がると「すごい」「初めて見た」と歓声が上がった。カメラやスマホなどを向け、眼前に広がる光景を撮影する人も多かった。
 およそ30分ほどで山肌が全て焼け、真っ黒な姿に様変わりした。神奈川県藤沢市から訪れた会社経営の40代夫婦は当初、河津桜が伊豆旅行の目的だったが、ホテルで「延期した山焼きがきょう実施」と知り、急きょ予定を変更した。「圧巻の一言。ぶわっと炎の風が空に吸い込まれるようだった」と語った。
 大室山(標高580メートル)は国天然記念物で、伊東を代表する観光名所。山焼きは700年以上の歴史を持つ。昔はかやの新芽を育成する目的だったが、現在は春の観光行事として定着している。
 今年は当初予定の11日に3年ぶりの「一発点火」が期待されたが、当日朝の天候の急変で1週間延期した。保存会長の高橋義典・池区長は「思ったよりもきれいに焼けて良かった。『また来年も来たい』という声も多く頂いた」と総括した。

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