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木村悠さん声援受け「島出」 初島住民らが紙テープで見送り 船出を祝う―熱海

 熱海市の初島港で1日、高校進学で島を離れる市立初島中の卒業生を見送る「島出(しまで)」のセレモニーが開かれた。港に集まった住民らから温かい声援を受け、木村悠さん(15)が新たな一歩を踏み出した。
 沼津市の公立高へ進学する木村さんは親元を離れ、1人暮らしを始める。入学式を5日に控え、15年間住み慣れた島を離れる日を迎えた。初島中の思い出の詰まった制服に身を包んだ木村さんがデッキに立つと、岸壁に詰めかけた人たちとの間に赤や青、オレンジなど色とりどりの紙テープが渡された。
 島民らが「頑張れ」「たくさん友達をつくって」と声をかけると、木村さんは「頑張るからね」と笑顔で返した。
 船が汽笛を鳴らして岸を離れると、木村さんは大きく手を振り、堤防の先まで追いかけきた人たちの姿が小さくなるまで「ありがとう」と何度も大きな声を上げた。声が届かなくなると、次第に離れていく島をじっと見つめた。
 木村さんは「別れは笑顔でしたかった」と涙を流さず、「後輩たちには頑張ってほしい」とエールを送った。
 料理がうまくなりたいので、高校に家政部があったら入りたいという。「大人数での行事は経験がないので楽しみ。たくさん友達をつくりたい」と新生活に胸を膨らませた。

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