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“癒やしと音”届け28年 オルゴール館、9月に幕―伊東

 伊東市八幡野の伊豆オルゴール館は9月18日に閉館する。1995年春のオープン以来伊豆高原エリアで28年にわたり“癒やしと音”のミュージアムとして親しまれてきた。最盛期は年間12万人の利用があったが、コロナ禍前に2万人を下回って以降、回復が見通せないことから運営継続を断念した。
 
 希少な19世紀後半~20世紀初中期のアンティークオルゴール、自動演奏楽器、蓄音機など約130点を所蔵、展示する。欧米で人気を博し、黄金時代を築いたディスクオルゴールの中で代表的な「ミカド」(ドイツ、1910年ごろ)をはじめ、にぎやかな楽団演奏を機械の動きで楽しめる高さ約3メートルの「アルブロダンスオルガン」(ベルギー、1950年代)などが並ぶ。
 解説付きの演奏会(約30分)が人気で、2000年当時の米国生理学会への論文発表を受け「癒やし効果」が話題を呼んだ高周波オルゴールなども展示、紹介する。
 収蔵品は初代館長の平沢正太郎さん、2代目の哲さんが海外で買い付けたり、オークションで入手したりした。併設する売店は全国屈指の品数を誇るオルゴール土産を扱うが、昨今の原材料費高騰などが経営の厳しさに拍車を掛けたという。
 現館長の宗一郎さんは「施設や収蔵品の今後については、全く未定だが通信販売は続ける。閉館の9月には市民向けに謝恩企画も計画したい」と話した。

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