駿河湾の清水―土肥港間でフェリーを運航する「ふじさん駿河湾フェリー」(静岡市)は26日、船体を黄金色に装飾したフェリーを初運航した。清水港を出たフェリーは雨降りの中、定刻で土肥港に到着。青色基調から金色に新装した姿が、関係者の注目を集めた。
静岡をはじめ山梨、長野、新潟4県の金山を活用した観光誘客事業「黄金KAIDOプロジェクト(PJ)」の一環。フェリーを同PJのシンボルにし、インバウンド(訪日客)の誘致拡大や利用客増による地域振興を図るのが目的。
船体と煙突部分は従来の青色から金色の装飾を施した。「TOI⇔SHIMIZU」の文字は「GOLD
ROAD(黄金の道)」に変更した。船内の貸し切り特別室、一般客室、休憩室なども金色をベースに改装した。特別室では富士山をテーマにしたプロジェクションマッピングで利用客をもてなす。
インバウンド需要促進のため、富裕層向けのフェリー限定の高付加価値サービスとして、県内の酒蔵メーカーや飲食店、コーヒー店などと連携したオリジナル商品を販売する。
28日まで運賃半額キャンペーンを実施している。同PJの拠点施設である土肥金山は「金色のフェリーと土肥金山が強いタッグを組んで、地域活性化につなげたい」と期待を寄せる。土肥金山も28日までフェリー乗船券持参者への施設利用料半額サービスなどを行っている。