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「修善寺の大患」書籍に 修善寺漱石会の原さん取材に協力―伊豆市

 文豪夏目漱石(1867~1916年)が伊豆市の修善寺温泉で療養中に生死の境をさまよった「修善寺の大患」に関する新資料を盛り込んだ書籍がさきごろ、昭和女子大近代文化研究所から出版された。「修善寺漱石会」の会長原京さん(67)らが著者の電話取材に応じるなど協力し、出版記念講演会にも招かれた。漱石が修善寺を訪れた日からあす6日で112年、原さんは「書籍を活用しながら、漱石が滞在した修善寺について語り継いでいきたい」と話す。
 漱石は1910年に約2カ月間、修善寺温泉に滞在した。書籍は『夏目漱石 修善寺の大患前後―昭和女子大学図書館近代文庫蔵
新資料を加えて』。同大所蔵の「夏目漱石・芥川龍之介・久米正雄 往復書簡」の裏面に修善寺の菊屋旅館や大和堂医院の領収書など3点が新資料として確認されたことから、それに基づいた研究をまとめ、同大100周年記念事業の一環で出版された。
 新資料の写真を収載し、漱石の療養の様子を日記や書簡などの資料を用いて日ごとにまとめた。同研究所の教員が新資料の調査で2020年に修善寺を訪れる予定だったが、コロナ禍の影響で電話取材になり、原さんは漱石が滞在した菊屋旅館や、大和堂医院の現状などを説明したという。
 修善寺漱石会は修善寺の大患から100年の節目に有志で発足。同会顧問で漱石研究家の中山高明さんの講演会や菊屋旅館で大おかみを務めた野田みど里さんを交えた文学サロン、語りイベント、句碑建立などを通じて修善寺と漱石の関わりを発信してきた。
 同大で開かれた出版記念講演会には原さんと、漱石の診察に当たった大和堂医院・野田洪哉院長のひ孫で、病院を受け継ぐ聖一さんらも出席した。原さんは「大和堂医院が聖一さんによって〝現役〟で地域医療を担っていることをアピールした」と振り返り、「修善寺漱石会の活動が一つの〝形〟になり、役割を果たせたように思う」と語った。

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