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「伊東音頭復活」へ踊りの輪 老若男女が浴衣姿で親しむ—伊東・中央通り商店街

 北原白秋が作詞し、1世紀ほど前に生まれた民謡「伊東音頭」の再興を願う盆踊りイベント「第1回伊東音頭を踊りませう」(伊豆新聞本社後援)が5日、伊東市の中央通り商店街で開かれた。子どもからお年寄りまでが涼しげな浴衣姿で輪になり、情緒豊かな音楽と「ざぶらん らんてば 浪の音」といった風情ある独特の言い回しに合わせて、楽しく踊った。
 伊東音頭の魅力と価値を再認識し、広く市民に親しんでもらうのが狙いで、昨秋「第ゼロ回」として実験的に催した。本スタートと位置づける今回は事前に制作した“お稽古動画”をユーチューブで発信し、PRに努めた。
 帰省中に小学3年と3歳の姉妹を連れて参加した、主婦志田民恵さんは「伊東音頭は詳しく知らなかったが、子どもたちが笑顔で踊って楽しそうだった。今はどこも盆踊りの開催そのものが少ないので、また参加したい」と語った。
 長年普及に努めてきた、元伊東観光協会事務局長の水口進吾さんは「元々は芸妓(げいぎ)衆の舞台踊りだった。復活に向けて、市民の手でこうして再び注目が集まるのはうれしい」と目を細めた。
 次回は9月2日の午後2~5時に催す。主催した伊東BON(ボン)ダンスプロジェクトの西脇久枝さんは「3年後、5年後と規模を拡大しながら継続したい」と振り返った。
 伊東音頭は静岡電鉄の依頼で白秋が作詞した「ちゃっきり節」を聞いた木下杢太郎の兄、太田賢治郎が伊東の民謡を作るよう頼んで生まれたとされる。

      8月 6日の記事

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