• 特集
    新年号特集

馬ふん堆肥を商品化 河津の乗馬クラブ

 河津町小鍋の乗馬クラブ「天城ホースビレッジ」はこのほど、馬ふんを原料にした有機堆肥を商品化した。「BORO(ボロ)の輝き」の名称で商標の登録も済ませていて、同クラブ代表の鈴木拓郎さん(47)は「時間をかけてゆっくりとブランドとして育てていきたい」と話す。
  サラブレッドを中心に7頭の馬を飼う中で、鈴木さんはふんを捨てるのではなく、堆肥として利用すれば環境にも良い―と考えていたという。コロナ禍で乗馬クラブの休業を余儀なくされていたときに、町商工会職員から事業再構築補助金活用の提案を受け、実現に向けて動き出した。
  堆肥舎を建て、フォークリフトを購入した他、中小企業診断士の勧めで、堆肥を効率的に発酵させるために、酸素を送る機器も導入した。昨春の堆肥舎完成後、堆肥を作り始め、成分分析、販売許可申請などを経て商品化した。商品名には馬のふんを意味する「ボロ」を付けた。今春、商標登録が完了し、近隣の一部ホームセンターでの取り扱いも始まった。
  天然飼料のみを餌にする馬のふんと、馬房に敷くおがくずを混ぜ合わせ、有機発酵させて堆肥にする。完熟させるためにほぼ無臭で、土壌を豊かにするという。
  鈴木さんは「乗馬クラブに付加価値を付けたいと考えていた。堆肥作りを説明すると『SDGs(持続可能な開発目標)につながる良い取り組み』といった反応もある」と手応えを語り、「この商品をきっかけに乗馬クラブにも興味を持ってもらえたらうれしい」と話した。問い合わせは天城ホースビレッジ〈携帯090(6082)8159〉へ。

      社会

      最新記事

      伊豆新聞 デジタル お申込み
      ご購読申し込み月は無料

      ニュースカレンダー

      お知らせ