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選挙楽しさ20歳が発信 長泉の林さん “漫遊”で候補者独自取材―伊東市議選

 任期満了に伴う伊東市議選も終盤にさしかかるが、選挙熱はなかなか盛り上がらない。投票率は過去最低の前回選50・59%をさらに下回り、初めて5割を切る恐れもある。向上の鍵は選挙離れ著しい若年層の動向だ。近年、若者の間で新しい選挙の楽しみ方“選挙漫遊”が広がる。選挙をきっかけに伊東を訪れ、楽しんで情報発信する女性を取材した。
 
 告示の17日、宇佐美やJR伊東駅前でスマートフォンのカメラを手に、選挙カーを追う若者の姿があった。長泉町の学生、林香穂さん(20)だ。親より年上の候補者にも気後れせずインタビューしてメモを取り、ウェブ用の動画を撮影した。
 林さんは選挙漫遊師を自称する。フリーライター畠山理仁氏が提唱した楽しみ方で、知らない土地の選挙に足を運び、観光がてらスポーツ気分で観戦する。林さんは映画や書籍の影響で5月に活動を始め、伊東の選挙は6カ所目になる。運動期間中は毎日、伊東に通い、30候補全員に会うのが目標だ。既に約20人の取材を終えた。道中でかき氷や蜂蜜アイスを味わい、一碧湖の見学もした。
 林さんは選挙の楽しさに、人との触れ合いを挙げる。「選挙はいろんな人に会える。市議や市長ら、普段は接点のない候補とも気さくに話せる。前は政党に対する先入観があったが、実際に会うと見え方が変わった」と語った。
 今回選は候補者に、▽幸せとは何だと思うか▽前回選投票率をどう思うか―という質問をぶつけている。「以前は政策だったが、より人柄を感じられるようにした」という。
 漫遊の様子はX(旧ツイッター)や動画投稿サイト・ユーチューブで発信し、選挙の楽しさを伝えている。アカウント名は「@senkyo_ka」。

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