伊東市富戸の伊豆シャボテン動物公園で、インドタテガミヤマアラシの双子の赤ちゃんが16年ぶりに生まれた。2匹は雄で、1匹は両親と同じ黒褐色、もう1匹は遺伝情報の欠損により先天的に色素が不足した「アルビノ」で、白色の体をしている。兄弟で体の色が異なるのは非常に珍しく、来園者の注目を集めている。
2匹は4月21日、父親「ケン」と母親「ハイネ」の間に生まれた。両親は繁殖を狙い1年前に迎え入れ、仲を深め自然に妊娠、出産した。両親はどちらも黒褐色のため、突然白色の赤ちゃんが生まれたことに飼育員からは驚きの声が上がった。飼育担当者によると、両親のどちらかがアルビノ因子を持っていた可能性が高いという。
赤ちゃんはすくすく成長し、体長は30~40センチ、体重は約2キロになったとみられる。家族で展示場で暮らし、親子、兄弟仲良く生活している。夜行性のため日中は日陰で休むことが多いが、開園後すぐや夕方の涼しい時間帯は兄弟でじゃれ合い、元気に展示場を走り回っている。
最近は威嚇の仕方を覚え、親の動きをまねして小さい後ろ足を懸命に踏みならしている。いじらしい様に飼育員が癒やされている。来園者の注目度も高く、朝から見に来るファンもいるという。
飼育担当者の加藤駿一さんは「1年ほどで大人と同じ大きさになる。今しか見られないかわいらしい姿を楽しんでほしい」と話す。
同園ではラマの赤ちゃんも生まれた。