約400年の歴史を誇る下田市の夏の一大行事「下田八幡神社例大祭(通称・太鼓祭り)」が14日、旧町内で始まった。みこしや太鼓台の巡行、11基の供奉道具を縄で結んで高々と連ねる「太鼓橋」などが繰り広げられ、旧町は下田っ子の熱気と汗で活気に満ちている。15日まで。
男衆は肉襦袢(にくじゅばん)に腹掛け、もも引きの勇壮ないでたち、女衆は法被にもも引き、雪駄(せった)の粋な姿で祭典に臨んだ。
初日は3カ所で太鼓橋を披露した。若衆が榊(さかき)2基、鉾(ほこ)5基、四神(青龍、朱雀、白虎、玄武)の道具を並べ、「ほりゃ、ほりゃ」とかけ声を上げながら豪快に組み上げた。見事なアーチが架かると、観衆からは拍手と歓声が沸いた。
三重県から来た50代男性は「太鼓橋はとても迫力があって見事だった。良い写真も撮れてうれしい」と話した。
新型コロナウイルスや雨天の影響で中止が続いていた子どもみこしは、5年ぶりに復活した。少子化による担い手不足で、今年は稲梓や白浜地区などの児童も参加した。子どもたちが元気いっぱいにみこしを担いで練り歩き、祭りに彩りを添えた。初めてみこしを担いだという平田菜津紀さん(下田小4年)は「女の子でも担ぐことができて、楽しかったしうれしかった」と笑顔を見せた。
15日は9カ所で太鼓橋が披露される。