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熱海駅、次の100年へ“出発” 「伊豆の玄関口」開業の節目、盛大に

 熱海市田原本町のJR熱海駅は25日、開業100周年を迎えた。JR東日本熱海駅(荒屋祐佳利駅長)は同日、記念式典やパレード、一日駅長就任式などを繰り広げ、節目を盛大に祝った。町を挙げて開業を喜んだ100年前と同じように、同駅はたくさんの祝福を受けて次の100年へと“出発”した。
 
 式典には斉藤栄熱海市長や市内観光関係者、歴代駅長らが出席した。午前10時10分、荒屋駅長の喚呼で100周年記念ヘッドマークを付けた黒船電車が1番線ホームから出発し、出席者全員で見送った。温泉が入ったたるを割る「湯鏡開き」も行い周年を祝った。
 式典で荒屋駅長は100年間の支えに感謝し「新たな未来に向け、こんこんと湧き出る熱い温泉のように発展していきたい」と力を込めた。斉藤市長は「熱海の発展は鉄道の発展とともにあり。この先も駅と熱海の町が多くの人に愛されることを願う」と語った。
 観光客は「節目に立ち会えることができてうれしい。思い出になった」と喜び、市民は「熱海を愛する人がたくさんいると感じた。温かい町にふさわしい駅であってほしい」と願いを話した。
 同駅は1925年3月25日に、国鉄熱海線の駅として開業した。2016年に現在の駅舎へ生まれ変わり、伊豆半島の玄関口として、人々を迎え続けている。
 
 ■放送、ハイタッチ 地元温泉をPR 一日駅長に熱海富士関
 
 100周年の節目を盛り上げる「一日熱海駅長」には同市出身の大相撲力士・熱海富士関が就任した。JR熱海駅前で駅の構内放送や熱海温泉観光PRに挑戦し、集まった市民や観光客を沸かせた。
 熱海富士関は荒屋駅長から任命を受け、たすきと制帽を受け取った。構内放送では専用マイクを手に原稿を読み上げ「楽しい旅の思い出をたくさんお持ちいただき出発ください。出発進行」とにこやかに呼びかけた。訪れた人と握手やハイタッチ、記念撮影をし、記念品を渡して熱海温泉をアピールした。
 高校時代、同駅を利用して沼津市に通った熱海富士関は就任式で「終点が熱海だったため、寝過ごすことなく降りることができた」と駅での思い出を振り返り、「たくさんの人に愛されている駅。もっと多くの人に利用してもらえたらうれしい」と話した。
 
 ■県警音楽隊、みこし団体「大楠連」 地域に感謝込めパレード
 
 JR熱海駅周辺は、地域への感謝を込めて県警音楽隊「ピュア・エンジェルズ」やみこし団体「大楠連」などによるパレードが繰り広げられた。仲見世通り商店街から同駅前まで、華やかな演奏を披露したり、威勢の良いかけ声を上げたりしながら行進し、詰めかけた市民や観光客らを楽しませた。
 駅前に設置された特設ステージでは、ピュア・エンジェルズが「春風」「さくら」「贈る言葉」などを次々と演奏した。
 熱海温泉ホテル旅館協同組合の公式キャラクター「あつお」、熱海芸妓(げいぎ)置屋連合組合の公式キャラクター「熱海まめっこ」も登場し、パレードやステージを盛り上げた。

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