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新たな土産物で復興へ 伊豆山でまんじゅう店開業―熱海

 人が集まるきっかけをつくろう―と、熱海市伊豆山の弁当製造業「キヨミ」の高橋一美社長は今月、まんじゅう店「アンドット」を同地区の逢初(あいぞめ)橋近くに開業した。住民から受け継いだ築100年以上の古民家を半年かけて改装し、白あんを包んだ焼きたてのまんじゅうを販売する。伊豆山温泉の新たな土産物として定着させ、にぎわいを創出し、復興につなげる狙いだ。

 全自動まんじゅう焼成機を使い、もち粉を混ぜ込んだカステラ風味の生地で白あんを包み、焼き上げる。スマートフォン内の写真などを転写する「プリントまんじゅう」や、オリジナルの焼き印入りを用意し、価格は1個86円から。古民家の雰囲気を残した店内で味わうことができる。
 高橋さんはコミュニティカフェ「あいぞめ珈琲店」を運営するなど、人と人、町と人をつなげる活動に奮闘している。伊豆山を見て、知ってほしい―と市街地ではなく、同地区での開業にこだわった。高齢だった前住民の引っ越しを機に古民家を買い取り、今年1月から開業準備を進めてきた。素朴な味を安価で、手軽に届けられることからまんじゅうを商品にした。
 店は20代の若手が中心となって切り盛りし、ご当地ドリンクやアルコールも販売する。今後、卸なども展開し、市内の保育施設や小中学校の給食への提供も見込む。
 高橋さんは「伊豆山に足を運んでもらう契機づくりが使命だと思っている。全ての人がつながれる場所にしたい」と意気込む。

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