河津町議会はこのほど、能登半島地震の被災地で視察研修を実施した。石川県珠洲市で復興支援ツアーに参加した他、輪島市の被災状況を見たり、七尾市の和倉温泉関係者の講話を聞いたりして被災地の実情への理解を深めた。
同じ半島の災害対応を確認し、防災対策に生かす狙いで研修先に選び、2泊3日の日程を組んだ。
珠洲市では地元の団体「リブート珠洲」が主催するツアーに参加し、チーフガイド宮口智美さんの案内で仮設住宅や災害ごみ集積場、地震で崩落した景勝地「見附島」などを見て回った。被災後避難所運営にも携わった宮口さんからは、現場の実情に基づいた体験も聞いた。
和倉温泉では観光協会・旅館協同組合事務局長の宮西直樹さんから、発災直後に約2千人の宿泊客を従業員が避難所に誘導し、翌日に帰宅させた対応、和倉温泉再建に向けた取り組みを聞いた。
桑原猛副議長は「被災し郷里の復興に携わっている人の生の声に触れ、今後の災害対応や復興を考える上で大きな示唆を与えてもらった。視察で得られた知見を町や関係団体と共有し、地域防災・減災に生かしていきたい」と話した。