失職に伴う伊東市長選は折り返しの4日目。全国的注目を背景に、新しい選挙の楽しみ方「選挙漫遊」を目的とした観光客の姿も目立ってきた。漫遊の提唱者であるジャーナリスト畠山理仁さん(52)=愛知県出身=に、選挙の楽しみ方や注目ポイントを聞いた。
畠山さんは選挙に魅了され20年以上にわたり日本全国の地方選挙を独自取材している。著書が多く映画にもなるなど活躍を続ける。今回は7、8日に伊東入りし、各陣営の演説に耳を傾けた。
畠山さんは選挙の魅力を「(候補者の)人間性むき出し」「すごいドラマ、人間ドラマにあふれた出会い」と話す。特に今回は、県内外から集まった多彩な候補の声を聞ける貴重な機会と指摘する。
「選挙は4年に1度の“政策オリンピック”」と畠山さんは捉え、地域の課題や市政を考える機会になるという。今回選は移住者や県外候補が目立ち、市外の視点から真剣に考えられた政策が並ぶ。
他自治体では落選候補が先進的な政策を掲げ、当選した首長が後に実現させた事例もあったとし、「今回も基本的にみんな伊東のために役立とうと立候補してくれている」と述べ、当落の可能性や投票先決めにかかわらず複数候補の演説に足を運ぶよう呼びかけた。
市の4年分の予算額を有権者数で割った“1票の価値”は223万円に及ぶとし、「気軽に捨てることはできない」とも語った。5月の市長選の投票率は49・65%で、過去3番目に低かった。
【解説】選挙漫遊 知らない土地の選挙に足を運び観光がてらスポーツ気分で観戦する楽しみ方。基本的に全ての候補の話を聞く。テレビや書籍で紹介されて愛好家が増え、23年の伊東市議選や5月の同市長選でも漫遊者が現れた。
