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いとう漁協網代支所「海業」実施へ本腰 釣り人立ち入り緩和 ルール、安全性を確認

 熱海市網代のいとう漁協網代支所は海や地域資源を活用した経済活動「海業」の実施へ本格的に動き出した。港と地域の活性化を図ることが狙いで、11月末に港湾施設への立ち入り制限を緩和して釣り人の受け入れを試行する。また、港の一部敷地を生かした「日曜朝市」の試験も実施する。海釣り試行のため16日、関係者が現地を訪れてさおを出し、ルールや安全性の確認をした。
 
 釣りの試行は網代漁港北防波堤の一部で11月29、30日の午前8時半~午後4時半に実施する。漁港での釣り場の予約・管理ができる専用アプリ「海釣りGO」からの予約者のみ釣りが可能で、有料制。安全やマナー順守状況の確認、釣りによる地域への波及効果を検証して持続の可能性を探る。日曜朝市の試験実施は同30日にいとう漁協網代荷さばき所の一部で鮮魚を販売し、定期開催可能か検証する。
 網代港での釣りは長年“黙認”されていたが、路上駐車やごみの放置など年々マナーが悪化。県熱海土木事務所が2016年に立ち入り禁止を徹底し、釣り人は姿を消した。釣り人の消滅は観光へも少なからず影響し、地元から釣り解禁を望む声もあったという。
 23年に「漁港及び漁場の整備等に関する法律」が一部改正され、水産庁の海業推進もあり同漁協は海業へと動き出した。漁業に支障のない範囲で港を活用し、にぎわいづくりにつなげたい考えだ。
 いとう漁協参事兼同支所長の根本雅典さんは「なんとか将来的に海釣りが運営できるようにしていきたい。マナーを守ってこそ実現する。実施可能かどうかは釣り人のマナーに掛かっている」と力を込めた。
 
 ■落水の釣り人救助 トライアル向け緊急救助訓練
 
 いとう漁協網代支所とあじろ家守舎は釣りトライアルの実施に向けて16日、釣り人の落水を想定した緊急対応訓練をした。市消防本部や熱海署、下田海上保安部などの立ち会いのもと、同トライアル関係者が救助活動を実践し、安全確保のための助言を受けた。
 海に転落した釣り人(要救助者)を周囲の釣り人が救助する―という想定で訓練をした。落水に気づいた人が救命浮輪を海に投げた。浮輪につかまった要救助者を引き寄せ、岸壁の縄はしごから上がるよう促して海から引き上げた。
 同保安部からは「要救助者には声かけをし、浮輪に付いた縄が転落者に届くように投げる」とアドバイスした。熱海署や市消防本部からは「要救助者への具体的な声かけマニュアルがあるといい」「119番への通報を徹底してほしい」という意見が上がった。

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