伊豆の国市古奈に伊豆長岡の温泉を使ったキクラゲ栽培に情熱を注ぐ女性がいる。昨冬に「伊豆MASH BASE(マッシュベース)」を立ち上げた鈴木寛子さんで、6月に新設した工場で昼夜を問わず一人で作業に励んでいる。丹精したキクラゲを原料とする商品は本年度、伊豆の国ブランドに認定された。鈴木さんは「キクラゲを地域の特産に育て、伊豆の国や伊豆長岡の名を全国に知らしめられたらうれしい」と胸を膨らませる。
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キット栽培がキクラゲ作りのきっかけとなった。鈴木さんは「愛情に応えてくれない」と、意のままに育ってくれない面白さにはまったという。
自宅の7畳一室にビニールをテントのように張り、加湿器や熱交換器を設置。全国各地から菌床を取り寄せ、一番おいしかった「国産アラゲキクラゲ」の黒と白を育て始めた。
地域資源を活用しようとくんできた温泉をカルキのない浄水に希釈し、噴霧。長距離配送業の傍ら、神奈川県の農家に1年間、毎週2回ほど通い、栽培技術を磨いたという。
100の菌床を育て、商売を始めたが、本格的な稼働を目指して温泉が引ける場所に新工場を建設。噴霧だけでなく、冬は栽培室の床に湯をまき、蒸気も当てている。
「伊豆温泉きくらげ」をブランド名に生と乾燥のキクラゲ、キクラゲ入りの揚げかまぼこなどを伊豆長岡駅やサントムーン柿田川などで販売する。
清涼飲料水、菓子、惣菜、漬物の各種製造業免許も取得した。繁忙期に作業を手伝う娘や友人に感謝し、「つくだ煮、漬物など新商品も思案中。栄養価の高いキクラゲを広め、地域活性化に役立ちたい」とさらなる事業展開を思い描いている。
