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小下田でバナナ生産 新たな地場産業に―伊豆

 伊豆市小下田の農業古屋三郎さん(72)は、駿河湾を見下ろす傾斜地の畑で、バナナを露地栽培している。今季も花が咲き始め、順調に生育している。古屋さんは「バナナ栽培を地元の新しい産業に」と夢を膨らませている。
 
 古屋さんは10年前、ネットの通販サイトで苗1株を購入し、米崎港付近の畑に植えた。以前はアロエを主に育てていたが、比較的手間のかからないバナナへ切り替えたという。2年目には青い実を付けたものの強風と実の重みで根元から木が倒れ、栽培を一時断念。しかし約1カ月後、折れた根元から新しい芽が吹き出て木が再生した。古屋さんは熱帯植物のたくましい生命力に心を動かされ、栽培を再スタートした。
 以降、意欲的に無農薬によるバナナ生産に取り組み、現在は250株まで増やした。最近では、市内外のスーパーや農産物販売所などへ出荷できるまでになった。収穫期は秋で、ねっとりした食感と強い甘みが自慢だという。5年ほど前からは、興味を持つ近所の知人や友人に株を譲って栽培の輪が拡大。米崎港周辺地域でバナナの木が目立つようになってきた。
 古屋さんはバナナ以外にもアボカドやかんきつ類などを育てていて「地元の人たちの意見を聞きながら、南国情緒ある作物を育てる農業が、地域を元気に明るくする地場産業に育ってくれたらうれしい」と力を込める。

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