“深海魚の聖地”と呼ばれる沼津市戸田で12日、今季のトロール(底引き網)漁が解禁され、深海に生息するタカアシガニやエビが水揚げされた。初日はクラゲの異常発生や海況に悩まされ漁獲はいまひとつだったが、近年数が減るタカアシガニは3年ぶりに解禁日に水揚げされ、消費者人気の高いテナガエビなどのエビ類は大物が多く取れた。来年5月半ばまで漁が続く。
初日は底引き網船5隻が出漁。同日午前3時過ぎに港を出発し、土肥沖で漁をした。午後2時ごろから続々と帰港し、午後5時までに、タカアシガニは27杯、エビ類は約400キロ揚がった。
海光丸は水深200~300メートルの本エビを中心に約30キロ取った。山田浩二船長(60)は「潮が悪く、良くなかった。9月いっぱいはエビ、それからカニを狙う」と話した。
漁師や戸田漁協によると、この日は涼しく、特にエビ類は良い色、状態で水揚げされた。同漁協製氷冷凍工場の塩崎敦彦さんによると、テナガエビはテレビドラマで登場したことで人気が高まり、昨年同時期は1キロ2万円とまれにみる高値で取引されたという。
トロール漁は、片側1400~1600メートルのロープの先に袋状の網を付け、海底を引くようにして魚介類を捕獲する漁法。水揚げされた深海魚は地元の飲食店や沼津魚市場に出荷する。
