県東部8JA合併後初となる、JAふじ伊豆の新ブランド「伊豆レモン」が誕生した。伊豆半島と県東部で生産する新たなかんきつブランドとして今後、多角的に市場展開し、伊豆を中心とした温暖な観光地ならではの名産品としての普及を目指す。13日、国内栽培発祥の地とされる熱海市で関係者が記者会見を開き、明らかにした。
大正期の文献を参考にした「県柑橘史」によると、明治初年に市内の富士屋旅館(当時)を訪れた外国人が種をまいたのが国産レモンの始まり。同JAは合併を機に、こうした由来を受けた新たな特産品と統一ブランド実現を目指す生産振興プロジェクトを立ち上げ、2024年春に生産組織「伊豆レモン協議会」を発足させた。会長に下多賀のかんきつ農家で、40年レモン栽培を続ける西島洋一さん(75)が就いた。
「しっかりした酸味の中にうまみが凝縮し、香り豊かな味わい」が特徴で、栄養豊富な魚かすなどを使い、化学肥料を極力使わない明治期の栽培法を踏襲。会見で西島さんは「将来の可能性をとても強く感じる」と期待した。
まずは管内20市町の生産者47人、4・7ヘクタールでスタートし、土壌の性質が共通する県東部、伊豆地区でリスボン、ユーレカ、ビラフランカの3系統を一体的に生産。国内他産地と差別化を図り、持続可能な農業実現につなげる計画だ。ブランド価値を高め、地元企業や市場への浸透を図る。
事務局の本店営農販売部によると、初年度は約14トンを生産し、1個当たり100円前後の販売を見込む。農の駅などで購入でき、今後は首都圏などの他、企業などと連携した海外展開も視野に入れる。
■ご当地新商品「伊豆レモンサイダー」も発売
新ブランド伊豆レモンを使った第1弾商品は、ご当地サイダーのヒット連発で知られる木村飲料(本社・島田市)が手がけた「伊豆レモンサイダー」だ。
会見で同社が16日販売開始を発表し、「甘さと酸っぱさのバランスが取れた仕上がり。子どもでも飲みやすい」と、出来栄えをPRした。1本356円(税込み)で、道の駅などで手に入るという。
