熱海市のいとう漁協網代支所は網代港北防波堤の一部で29、30日、港湾施設への立ち入り制限を緩和して釣り人を試験的に受け入れる「海釣りトライアル」を実施した。同支所が港と地域の活性化を目指して進める「海業」の一つで、結果を検証して持続の可能性を探る。両日とも大きなトラブルはなく、同港は約10年ぶりに釣り人でにぎわった。
釣り場の予約・管理専用アプリ「海釣りGO」でチケットを購入した人のみ参加でき、釣り券は1日で完売したという。両日定員いっぱいの30人がさおを伸ばし、釣りを楽しんだ。アカハタやカサゴ、メジナ、ベラ、カワハギなどが釣れた。
漁港は基本、関係者以外の立ち入りが禁止されている。網代港での釣りは黙認されていたが、マナーが悪化。県熱海土木事務所が2016年に立ち入り禁止を徹底し、釣り人の姿は消えた。
トライアルでは指定駐車場を用意し、アプリを使って駐車状況を管理することで路上駐車防止に努めた。スタッフが常駐してごみの持ち帰りなどのマナー順守を徹底。町を紹介して参加者に周遊を促すことで、にぎわいづくりも図った。
参加者アンケートからは「景色も良く、しっかりした足場で釣りが楽しめた」「町を歩き、漁師町の暮らしを感じられた」と好評の声が寄せられた。久しぶりの釣り人の姿に喜ぶ住民もいたという。
いとう漁協参事兼同支所長の根本雅典さんは「運営、自治体、釣り人の三者が同じ方向を向かないと実現できない。継続は釣り人のマナーにかかっている。運営体制をしっかりとしていきたい」と語った。
