熱海市中央町の新たな観光拠点「旧つたや」で、色街写真家紅子さんによる写真展「熱海―夜のあかりと記憶」が開かれている。築約70年の妓楼(ぎろう)建築を再生した同施設のグランドオープンに合わせて企画。同施設を中心に中央町に残る色街の痕跡を捉えた約20点を2階の6部屋を使って展示している。5月10日まで。
◇……………………◇
紅子さんは全国各地の遊郭・赤線跡などを撮影。交流サイト(SNS)で発信し、多くのフォロワーに支持されている。講談社のウェブメディア「クーリエ・ジャポン」の「2025年に世界が注目した日本人100人」のクリエーター部門7位に選出された。
写真展では、妓楼建築特有の空間を生かしながら作品を配置した。初訪問時の外観、無電灯時の浴室に差す一瞬の光、ひょうたんの意匠と自身を収めたセルフポートレートなど、場所の記憶を象徴する作品がずらり。一部の作品は布に大判印刷して展示した。
紅子さんは「遊郭や赤線地帯の建物がどんどん取り壊されている中、これだけ大きな建物が生かされて残されている場所はなかなかない。この写真展をきっかけに刻み込まれた歴史やたたずまいに触れてほしい」と話す。
金―翌月曜日、5月5、6日に開廊する。金・土曜日、5月5、6日が正午~午後10時、日・月曜日が正午~午後8時。詳細は旧つたやインスタグラムへ。
◇……………………◇
同施設はオーナーの交代を機に、地元有志により「旧つたや再生プロジェクト」が始動。改修やテナント誘致が進められた。11日にグランドオープン。1階には雑貨店「ヨルノアタミ」が入り、近日中に肉豆富屋「松坂」が開店する。2階は今後、イベントスペースとして活用していく予定という。
