熱海市の伊豆山神社(水谷智賢宮司、大舘節生総代会長)の御例祭は14日の宵宮祭に引き続き、15日に本祭りが行われた。神幸祭では、2年ぶりに厄年奉賛会のみこしが加わり、岸谷、仲道、浜の3町内会の宮みこしとともに勇壮に地域を練り歩いた。土石流災害発生後初めて、4基のみこしがそろって被災地の一部も渡御した。
午後の神幸祭では、呼び物の「みこし下り」が繰り広げられた。3町内会の男衆や厄年奉賛会の会員が担ぐ4基のみこしが、国道135号海側にある下宮を目指して威勢良く練った。
境内での出御祭に続き、多くの観衆が視線を注ぐ中、みこしは新緑と遅咲きの桜が鮮やかに彩る参道の石段を下った。「わっしょい、わっしょい」という力強いかけ声が響き渡り、激しく揺れ動くみこしと担ぎ手たちの熱気が周囲を圧倒した。
みこしを見守った地元の女性は「いつも祭りの手伝いをしているので、久しぶりに見ることができて感動した」と声を弾ませた。
今年は巡行コースが拡大され、国道や市道の一部を通行止めにした「練り」も披露された。昨年に引き続いて、土石流災害の被災地の一部も巡行し、地域に活気を届けた。
■厄年奉賛会2年ぶり渡御
厄年奉賛会のみこし渡御は、昨年は会の設立がなかったため2年ぶりとなった。烏帽子(えぼし)に緑色の白丁姿の「伊豆山令和子丑會(しちゅうかい)」(山田晃生会長)の会員たちが、来宮、今宮神社の厄年奉賛会員と肩を並べて元気よく練った。
拍子木に合わせて「わっしょい」のかけ声を上げ、3基の宮みこしの後に続いた。巡行の途上、下宮に到着した山田会長は「人数は少ないが、みこしがへたることなく到着できてうれしい。今年は全区間は通れないが、少しでもこの地を元気にできるような渡御にしていきたい」と力を込めた。
■小中学生が奉納
伊豆山神社御例祭の大祭式では、昔ながらの衣装に身を包んだ小中学生が「神女舞」と「実朝の舞」を奉納した。子どもたちは本殿の厳かな雰囲気の中、笛や太鼓の音に合わせてみやびやかに舞った。
実朝の舞奉仕者の一人、佐野萌果さん(熱海中3年)は「小さいので浮かないように大きく踊るように意識した。間違えずに踊ることができた」と話した。下宮(浜公園)で開かれた下宮祭でも奉納した。
大舘総代会長は「無事に開けて良かった。ようやく復興も始まってきた。お祭りを機会に、復興が早く進み、住民の絆が強まるとうれしい」と述べた。
