魚さばき系ユーチューバーとして知られ、チャンネル登録者数約1380万人を誇る「きまぐれクック」さん(34)がこのほど、伊東市を訪れた。今夏に愛知県常滑市にオープンする飲食店兼魚店で伊東産の海産物を提供するため準備を進めており、新井のいとう漁協本所を訪ねて高田充朗組合長らと協議した。
きまぐれクックさんが伊東産の魚が好きなことに加え、所属事務所「carry on」(本社・東京都)の代表が伊東出身であることから仕入れ先の候補に選ばれた。きまぐれクックさんら3人は漁業関係者5人と意見交換した。
3人は店舗の概要について、伊東市や名古屋市などで調達した新鮮な魚の販売に加え、飲食スペースで主に魚料理を提供すると説明。「店内でイベントも開催し、伊東ではどのような魚が取れるのかを来店客に宣伝して大好きな伊東を盛り上げたい」とアピールした上で、「人生をかけて開く店。店舗営業と動画投稿を通じて伊東の海産物やきれいな海の魅力を発信していきたい」と語った。
出席した城ケ崎海岸富戸定置網の日吉直人社長らは魚市場での買い付けや安定的な流通方法について助言した後、「盛んな漁法や漁場の様子、伊東の海で揚がった魚が店に並ぶまでの物語を来店客や動画視聴者に伝えてほしい」と述べた。
高田組合長は「きまぐれクックさんと力を合わせ、伊東の新鮮な魚の魅力を全国に広めたい」と期待を寄せた。