熱海市上宿町の宮坂沿いに４月下旬、かき氷専門店「熱海　シェーブアイス　ミヤサカ」（久保田梨加店長）が開業した。５月末までプレオープン期間として土、日曜日と祝日のみ営業し、熱海をイメージしたかき氷など６種を提供する。同店が入る物件は同市を舞台にした漫画「綺麗（きれい）にしてもらえますか。」の“聖地”ともうわさされていて、話題を集めている。

　担当者によると、物件は元美容室で、少なくとも１０年以上は空き店舗になっていたという。作品では坂や周辺環境の描き方から主人公が営むクリーニング店と立地が重なり、モデルになったのではないか―と推測され、ファンが聖地巡礼に訪れている。
　うわさを知らなかった担当者は「準備中も作品のモデル地かと何人も聞きにきた」と話す。
　店舗はガラス張りのレトロな外観をそのまま活用した。熱海の海から着想を得て、店内外ともに青を基調としたデザインにした。かき氷には熱海の海と空を連想させるかき氷「熱海ブルー」（９００円＝オープン記念価格＝）を用意。キュラソーとバタフライピーのシロップをかけ、伊豆の特産品「ニューサマーオレンジ」を添える。今後、県内産食材を使ったメニューをさらに展開していく。
　担当者は「かき氷で日本の夏の文化を感じてもらいたい。坂の勾配がきつい場所。癒やしの時間を提供し、にぎわいが生まれたらうれしい」と話した。