熱海市西熱海町の青木昌明さん(72)、美恵子さん(74)夫婦が8日、自宅に併設する飲食店「ミント・ミント」を開業した。2人は有名店も注目した「浅草コロッケ」の生みの親で、都内で弁当製造・販売店を営んだ経験を持つ。第二の人生を始めよう―と一念発起し、70代で初めての飲食店経営に挑戦している。
浅草コロッケは東京の大手百貨店「高島屋」で営んだ総菜店で開発した。一般的なコロッケに比べて牛ひき肉の割合が20%と多くまとまりにくいが、独自の技術で形成。食べ応えがあり、全国展開する有名総菜店がレシピを求めるほどの人気だったという。
総菜店の後は北千住で弁当の製造・販売店を営んだ。重労働に限界を感じ、「熱海でゆっくり暮らそう」と閉店を決意。移住の決め手は熱海旅行で出合ったダイダイの花の香りだったという。美恵子さんは「この香りに囲まれて過ごしたいと思った」とほほ笑む。
西熱海地区は店が少なく、住民に還元できる仕事をしようと飲食店開業を決めた。朝食と定食を出すランチをメインに営み、コロッケはもちろん、ダイダイの果汁や果皮を使った料理も振る舞う。
美恵子さんは「お弁当は届けて終わり。外に出て食事をする場所があれば交流が生まれる。(挑戦に)わくわくしている」と思いを語り、昌明さんは「楽しみながらゆっくりと頑張りたい。人のつながりが深まる場所になったらうれしい」と話した。
午前10時開店。不定休。金曜日はJR網代駅前で総菜を販売している。
