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300万円寄付に感謝の音色 矢田眼科を演奏会「招待」―伊豆の国・3中吹奏楽部が独自

 心温まる善意に演奏でお返しを―。伊豆の国市にある大仁、韮山、長岡の3中学が15日、アクシスかつらぎで特別演奏会を開いた。観客は矢田眼科医院(田京)で理事を務める矢田長春さん(75)と、院長の矢田浩二さん(73)。「楽器購入や修繕費に役立ててほしい」と各校に100万円ずつ寄付した2人の恩に報いたいと、吹奏楽部の生徒たちが市教委を通じて独自に企画した。
 
 ホール中央に座る2人に向かい、代表で大仁中の吹奏楽部約30人が夏のコンクール自由曲「天空の騎士」を生演奏した。迫力ある音色が館内に鳴り響き、舞台上で感謝を伝えるセレモニーも開いた。
 生徒らは「学校によっては年数がたって思うような音が出ないものがあり、楽器も足りず、活動がままならない状況だった」「修理で出したいと思う音が出るようになった」などとお礼を述べた。
 大仁中はトロンボーン、トランペットなどで音のかすれや音が出づらい状況が続いた。今回の寄付で修理がかない、国府方咲妃部長(3年)は「一音、一音をかみしめながら日々、練習に励んでいる。感謝を胸に夏のコンクールに向けてあと2週間、伊豆の国市の吹奏楽部員みんなで悔いの残らないよう、全力で、心に届く演奏を目指したい」と語った。
 同医院は大仁中吹奏楽部の発足時に楽器をそろえて以来、支援を続ける。長春さんは「自分も昔オーボエを演奏していた。今回は特に金管楽器が充実していて、ソロの木管楽器も素晴らしかった」と演奏を振り返った。矢田院長は「今後もできる限り、活動を応援したい」と応えた。

      7月17日の記事

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