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渋沢栄一建立の碑 お色直し 新札発行前に玉泉寺住職墨入れ―下田

 日本で最初の米国領事館が置かれた下田市柿崎の玉泉寺で、渋沢栄一が建立した初代米国総領事タウンゼント・ハリス記念碑の化粧直しが行われている。渋沢が描かれる新1万円札の発行を前に、風化によって読みづらくなった碑文に村上文樹住職自ら墨を入れ直し、渋沢をおもんぱかる。
 
 同寺は領事館廃止後、寺子屋として一時栄えたが、その役割を終えて大正時代に入ると伽藍(がらん)は荒廃した。再建を期し、東京で史跡保存運動に走り回る先々代住職と出会った渋沢は、寺の再建を支援。さらに、境内にハリス記念碑を建立した。
 花こう岩の記念碑は高さ2・7メートル、幅1・3メートル。表面には日本の門戸を世界に開いたハリスの功績と日記の一部、裏面には渋沢が揮毫(きごう)したハリス顕彰の言葉が刻まれている。
 50年以上ぶりとなる化粧直しは「渋沢先生のご恩に報いたい」と業者を頼らずに村上住職自ら行い、風化で消えかかった刻字の古い塗料をブラシで落とし、黒色のペンキで一文字ずつ丁寧に墨を入れ直している。
 村上住職は「渋沢先生が残した下田の宝物。根気のいる作業だが、新1万円札で日本の顔になる渋沢先生の功績を改めてここにたたえたい」と語り、作業に没頭した。
 墨入れしている表面の文字は約500字。数日前に取りかかった作業はあと1週間程度かかりそうだという。

      10月17日の記事

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